あくまで個人の雑感です。

思ったことを適当に。

卒業しても引退しても、橋本奈々未さんの『そして人生は続く』

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橋本さんが卒業を発表しました。
正確な卒業の日時は未定ではあるものの、来年の橋本さんの誕生日である
2017年の2月20日前後を目安とされているそうです。

『橋本さんがセンターを務めると卒業する』というのが、僕が乃木坂のファンになった1年半以上前からファンの間で流布していた定説というか、噂だったようです。
結果として、その噂は現実として僕らの目の前に立っています。

橋本奈々未さんという人は、そのアイドルとしての出自から特異な人です。
海外へ行くための足掛かりとして、郷里の北海道から上京し美大へ通い、
学費と生活費を捻出するためのバイト生活に疲弊した時に乃木坂のオーディションと遭遇。
『芸能人になればロケ弁が食べられる』という理由から応募し、見事合格。
以降の活躍ぶりはご存知の通りです。

恐らくは確固たる信念も覚悟もないまま、流れに身を任せる形でアイドルとなり、
それが故に、決して浮世離れしない地に足の着いた考え方と、生来のものであろう真っ直ぐさ、そして独特な感性が混然一体となり、唯一無二といっていい魅力を発揮しているのが、乃木坂46橋本奈々未という人だと思います。
そして、地に足の着いた考え方を常にしていたからこそ、橋本さんは芸能という仕事の中に、自分の居場所は無い、と悟ったのかなと思います。

橋本さんを見ていると、常に居住まいの悪さを感じているように見えるというか、『ここは私の居場所なのか?』と問いかけているように見えました。
置かれた場所で精いっぱい花を咲かせるための努力はするが、そこに根を張ることはしない雰囲気というか。
乃木坂卒業後、芸能界は引退するという選択をしたのも、理解はできます。

理解はできますが、それでも、寂しいです。

ファンになってからグループを去っていった永島さんや深川さん。
彼女たちを見送った時にももちろん寂しさはありましたが、今回の寂しさもまた、辛いものがあります。

基本的に箱推しの僕ですらこの寂しさです。
橋本さんを一推ししていた方たちの気持ちを考えるとたまらないものがあります。

それでも、とりあえずは、橋本さんが僕たちの目の前から姿を消すその時まで、いつも通り、自分のペースで乃木坂46を応援し、橋本さんを応援していこうと思う次第です。



と、ここまで書いていた中で、橋本さんが緊急生出演するラジオが始まり、番組中に橋本さんのソロ曲が解禁されました。


乃木坂46 橋本奈々未 「ないものねだり」

参った。
こんなにも味のある歌声と歌い方を秘めていた方だったとは。
気付きませんでした。
橋本さんの歌声が、この一曲だけにしか封じ込められないというのは、ちょっと勿体なさすぎます。
もっともっと、橋本さんの歌が聴きたかったなぁ。

友人への反論の中で、『逃げるは恥だが役に立つ』で星野源くんが津崎役を担った理由に自分なりに気付く。

火曜10時からのTBSドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』。
面白くて毎週見てます。

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元々、星野源くんと、ガッキーこと新垣結衣さんが好きだったので、それだけの理由でなんとなく見始めたんですが、これがテンポよくサクサク進むお話で面白く、しかも放送後話題になったEDのダンスで完全に心を掴まれてしまいました。



[新ドラマ]新垣結衣×星野源の「恋ダンス」 先行映像 10/11スタート 火曜ドラマ 『逃げるは恥だが役に立つ』【TBS】


そんな感じで、周りの友人にも「面白いから見ろ!!」とゴリ押ししていたんですが、そんな時にある友人からのLINEが。

「ガッキーが原作とイメージが違うのは許せるけど、見た目はそれなりにイケメンだった津崎役を星野源がやるのはなんか許せない・・・」

その友人は元々原作を読んでいたようで、全く読んでいなかった僕は原作とドラマのイメージの違いには気付きようもなかったので、言い方がなんとなく気になったものの、「まぁ原作を先に知っていればそういうのもあるよね」ぐらいで流そうとしていたんですが、LINEはさらに続き、

「元々星野源はそんなに好きじゃないし、津崎役は永山絢斗か桐谷健太か高良健吾がよかった」

とのお言葉が。


おいおい。

ちょっと待て。

源くんじゃなにかご不満かい!?


と思い、友人に対する反論の言葉を探している最中、なんとなく自分の脳内に「あぁ、でも永山絢斗さんならそんなに違和感ないかもなぁ・・・」という感情が。
そしてその流れでふと「じゃあ源くんがこのドラマにピッタリハマっているように見える理由って何だろう?」という疑問がわき起こりました。

『九死に一生の生還を二度も経て帰ってきた男を嫌いになんかなれない』という僕の極めて個人的な感情もありますが、それ以外になにか理由があるんじゃないかと。

そんな思いで改めて放送を見返した上で、まずはこのドラマに対する自分なりに気になったポイントを挙げてみました。
まぁ二つしかなかったんですが。

1・マンガ的な表現に舵を切った演出

1話冒頭の情熱大陸やプロフェッショナル、2話冒頭のニュース23のパロディでもうその辺りは明白なんですが、このドラマ、リアリティみたいなことはできるだけ省かれてますよね。
1話でみくりの「夜の生活は・・・」という発言にわかりやすく慌てた津崎がスマホを落としそうになったり、2話での百合の「(結婚しているのに)二人は名字で呼び合ってるの?」という指摘の時に、二人が『やっべ』という顔を百合の前でしていたり。

他にも挙げればキリがないんですが、こういったところを見ると、このドラマが『見た目での面白さ』『わかりやすさ』『テンポの良さ』を重点において
作られ、その結果として『マンガ的な表現を使った演出をする』という選択をしたんだろうなぁということがなんとなく窺えます。
マンガ原作というのももちろんあるんでしょうが。

個人的に、他のテレビ番組のパロディはめっさ面白いので毎回やってほしいです。

2・脇役を含め、登場人物全員が、ビジュアル面か性格面のどちらか、あるいはその両方で全員キャラが立っている

字面だけ読むと『当たり前じゃん』ということなんですが、要は『マンガ的なキャラ付けがされている』ということです。
沼田役の古田さんの怪演もそうですし、風見役の大谷亮平さんのこれでもかとばかりな爽やかイケメンぶり、1話に登場した真野江里菜さん演じるシングルマザーの蓮っ葉な感じ、そして主演たる新垣結衣さんの、まさに『マンガから抜け出てきたような』異常なまでの可愛らしさなど、登場人物全員が、『テレビを見る自分たちと地続きの世界にもいそうな人』というよりは、『マンガのキャラクターのような突出した特徴が必ずある』人で構成されています。


思い浮かんだこの二点をもとに、源くんのことを考えてみます。

まず1番。演出との相性。
過去に出演した『アキハバラ@DEEP』や『地獄でなぜ悪い』などを見ても、その振り切れた演技、キレのある動きなど、マンガ的な演出に応えられるだけの実績を十分に持っていることは間違いないと思います。

元々源くんは大人計画所属の舞台俳優であり、かつミュージシャンでもあります。
大きな劇場に立つ以上、ある程度オーバーな動きをする演技は当然求められるでしょうし、ミュージシャンとしてステージに立つ時は、演技とはまた別のベクトルの表現方法を求められるはずです。
その辺りの、舞台出身の俳優さんがテレビ越しに発する独特のオーラと振り切れた演技が、このドラマの方向性にバッチリとハマっているのだろうなと思います。

先の友人が挙げた方々だと、そういった演出とは相性が悪かったり、あるいは津崎というキャラとしては熱すぎたり、冷たすぎたりするのではないかな、と思います。
(これは、別に先に挙げた方々の演技が下手とか言っているわけでは全くなく、このドラマにおいての様々な相性を考えた時の僕の個人的な感想です)


続いて2番。マンガ的なキャラの立ち方。
星野源くん。
ハッキリ言って、個人的な印象としては、源くんがイケメンだとは思いません。
愛嬌のある顔・・・かどうかもちょっと疑問です。笑顔は素敵だと思いますが。時々目が怖いし。
あえて言えば、平凡な顔立ちの方だと思います。
ただ、その平凡な顔と、常に平熱感のある津崎というキャラクターが合わさった時に、不思議な愛嬌と魅力が生まれます。
この点で、2番においても十分クリアしていると思います。

そして、これが何よりの大きな要因ではないかと思うんですが、ビジュアル面においては間違いなくトップに立つ、新垣結衣さんとの事実上W主演というバランスを考えた時、総合的に星野源という俳優さん以外がこのドラマにハマるとはどうしても考えられないです。

うん、全ては新垣結衣さんとのバランス』で成り立っていたのです。
だからこのドラマにおいて、源くんは津崎役としてバッチリとハマっています!!


・・・色々考えているうちに、なんかそんな結論に達しました。
とにかく、『逃げるは恥だが役に立つ』。
目が離せないドラマです。
毎週火曜夜10時、TBS系列で放送中!!

若月佑美さんの真面目さって、極端な長所でもあり短所でもある気がするわけで。

言いたいことはタイトルにすべてこめてしまったことに、本文を書き始めてから気付きました。

若月さんを誰かに紹介しようとした時、まず口から出るワードが『真面目』
それをきっかけに『レズ』『ロボット』『レズロボット』『キャプテン桜井さんと怪しい』といった乃木坂工事中を見ている人にはおなじみの面白紹介が続くわけですが、若月さんを象徴する『真面目さ』というのが、今後彼女が大きく進化するための一種の足かせになっているのかもな、となんとなく考えた次第です。

まじめすぎる若月さん

きっかけは、昨年公開された乃木坂のドキュメンタリー映画『悲しみの忘れ方』のパンフレットでの、ネルケプランニング代表取締役である松田さんとの対談でした。
この対談で、若月さんのマジメさについて言及・・・というか、ツッコまれている箇所があります。

松田 若月は、もし乃木坂46を卒業しても女優としてやっていくんだよね?
若月 そうですね。やれればいいなと思っています。
松田 絵はどうなの?
若月 絵ですか? 絵は基礎もわからないまま独学でやっているので、専門家から見て正しいのか……。
松田 関係ないって。型にはまる必要はないんだ。あんなに自由な絵を描いているのにどうしてそう思うのかなぁ。
若月 あははは。


(中略。対談の最後にて)


若月 頑張ります!今日は本当にありがとうございました。松田さんの言葉、すごく勉強になりました。
松田 だから、まじめすぎるって!


悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46 パンフレットより引用

この対談を最初に読んだ時は、『あぁ、やっぱ若月さんは真面目な人だなぁ』と思う程度だったんですが、その印象に引っ掛かりを感じるようになったのが、乃木坂工事中2015年12月14日放送の若月さんの主役回『若月佑美の脱マジメ化計画』でした。

危うさを秘めた真面目さ

この企画において、若月さんは放送から10か月近く経った現在も現役でイジられ続ける伝説のネタ『箸くん』を生み出すわけですが、その放送を笑いながら見る中で、なんとなく『若月さんは、与えられた題材を愚直に、まっすぐに捉えようとして、他の角度からものを見るのが苦手なのかな』と思いました。
もちろん、そんな若月さんのまっすぐさがあったからこそ、今現在も愛される箸くんという偶然の怪物が生まれたわけなのですが。
とにかく、この放送を見て、若月さんの真面目さというのは、彼女の大きな長所でもあり、同時に、人としての柔軟性を殺しかねない短所となりうる危うさを秘めているのかもしれないな、と思いました。

その真面目さは進化を妨げる

そして、つい先日発売された『別冊カドカワ 乃木坂46 vol.3』。
本一冊、丸々乃木坂特集という、ファンにとって必読の本なのですが、その中に、乃木坂の舞台について言及した特集記事がありました。
当然、昨年の10月に上演された若月さん出演の舞台、『すべての犬は天国へ行く』についてのページもあり、演出を担当された堤泰之さんによるインタビューの中で、出演者一人一人に対するコメントがあり、若月さんに対するコメントもありました。

マリネ役の若月佑美さんはとにかく真面目で、今、求められているものがすぐわかる人。先々、自身の殻を破ることができる役に出会ってほしい。そこからさらに先に行けるから。


別冊カドカワ 乃木坂46 vol.3 演出家・堤泰之さんのインタビューより引用

ここでも、やはり第一声で真面目さについて言及されています。
そして、言葉としてはとても前向きですが、コメントは裏を返せば『あともう一歩だった』と取ることもできます。
(ただ、このインタビューにおいて、堤さんは他の出演者に対しても褒めるところはきちんと褒めつつ、足りないところもきちんと伝えるという、とても愛を感じる誠実な答え方をされています)
このインタビューを読んで、若月さんの真面目さが、今現在の彼女自身の進化を妨げているものだということを半ば確信しました。


若月さんにどこまでもついてまわる『真面目さ』ということについて考えだしたとき、僕にはある光景が思い浮かびます。
それは、先述した乃木坂の映画でのワンシーン。
グループが結成されて間もない頃の若月さんが、メンバー全員の前で号泣しながら謝罪しているシーンです。
フラフラと行き場のなかった過去の自分から脱却し、新たな未来へと駆け出した矢先、その過去の自分に足を取られる若月さんの姿。

もしかして、あの時若月さんは、『真面目さ』という呪縛にかかったのかもしれないな、と思います。


それでも、『真面目さ』は彼女の最大の長所

ただ、それでも若月さんにとって真面目さというのは最大の長所ですし、その真面目さがこれまでの、そしてこれからのキャリアの足掛かりにつながることは間違いないと思っています。
その長所からくるギャップがNOGIBINGO!での妄想リクエストや、ロボットダンス、箸くんのような神がかり的な面白さや魅力にもつながっていますし、なにより真面目でなければ舞台は務まりません。

『真面目さ』を手放すことなく、舞台において常に目の離せない魅力を今以上に放ち続ける若月さんへと進化する日を、いちファンとしてこれからも応援していこうと思います。